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木の素材を生かし、ナチュラルでアイディア満載の木工品

のし板等のそば打ち道具や蒸し器など台所用品から、テーブルや踏み台としても使える子ども用のイスなどの家具まで様々な木工品を製作する作り手。最近では、自分で考えながら、おもちゃにも飾り棚にも自在に組むことのできる木組みブロックが人気。
阿部木工
一戸町一戸字本町14(工房)
[取扱先] いちのへ手技工芸館
     作品についての問合せも同館を通して可

アベモッコウ

取材日 INTERVIEW 2018.12.19 ※施設情報、入荷状況や価格は取材時のものです

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倒して机になる子ども用イス、自在に変化できる木組みブロックなど、ちょっと便利で楽しい木工品

一戸町にある、台所道具からおもちゃまで制作する「阿部木工」さん。そば打ち道具、蒸し器、まな板、子どもイス、物入れ、木組みブロックなどなど、作品の種類は様々で、アイディア満載の作品を制作される工房さんだ。作った作品は、いちのへ手技工芸館を通して、販売を行われている。

人気の子ども用イス。パタンと横に倒せば、小さな机にもなるし、これに腰かけてもいい。

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最近、人気の木組みブロック。

自在に組み合わせて、飾り棚にしても、ドリンクが倒れないようなコースターのようにしても、面白い。

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打ち板等の蕎麦打ち道具、蒸し器、まな板などの台所道具。

蕎麦打ちの道具は、希望に合わせてオーダー注文も可能とのこと。蕎麦打ち道具は、手頃な値段ということもあり、人気がある。

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ダストボックスは、展示会用に出した作品だそう。その他にも、様々なものを木材で制作されている。既製品のサイズを調整したもの等はもちろん、木材で制作できるものであれば、いろいろとご相談が可能だ。

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木工品だけではなく、鳥越の竹細工にも挑戦中

木工と同じく、制作をされているのが、鳥越の竹細工。まだまだ先人達には及ばないと恐縮しつつ、イベントでの販売等では人気の作品。焦がした木材をフチに挟むなど、取っ手やフチの部分にも工夫がされており、お洒落な作品が多い。手提げかごや「つぼけ」等も作られる。

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優しい手触りの木を触っていることが好きで、時間を忘れて作業をすることもある

阿部木工の看板を掲げられているのは、小舘唯行さん。店名と名字が異なるのは、お舅さんの工房を継いだからだそう。工房自体は、お舅さんが亡くなった後、そのまま数年ほど閉められていた。もともと大工仕事をしていた小舘さんが、仕事をやめられた後、閉めたままにするのも、もったいないな、と思い、工房をそのまま引き継いだ。お舅さんは建具を制作するかたわら、蕎麦打ちの道具なども作られており、工房の設備はほとんどその頃のままだ。

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工房を始めた当初に試作した、灯篭。

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舅さんが「いちのへ手技工芸館」のメンバーだった流れもあり、小舘さんも工房を始めてからすぐにメンバーに。手技工芸館のイベントで作り手の方と知り合い、竹細工制作も始めた。木工品と同じく、嗜好を凝らしながら制作されており、販売は順調。木工品よりも、竹細工の販売が大きい時もあるそうだが、竹細工の制作だけに絞る予定はないそうだ。「やっぱり私はずっと木をいじってきたので」と笑う小舘さんは、中学を卒業後、ずっと大工の道を歩んできた。木材を扱う仕事への想いは強い。

木組みブロックに使う木材。今は、数種類の木材を混ぜている。

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針葉樹や広葉樹を、作る作品に合わせながら使う

木材は、スギやマツ等の針葉樹は、地域の製材所さんなどから仕入れるが、広葉樹は近隣の森から、小舘さんが自分で山から切り出してくる。広葉樹は、加工がしづらいため製材所さんなどでの扱いが少ないが、小舘さんは作品に合わせて、色々な木材を使う。「やってみて失敗したりもします。駄目だ、やっぱりこれは、って」と笑う。

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デザインも、ご自身で考えられる。「作る技術は持っているので、何を作るのかのアイディアを出すのが一番難しいですね」。お客さんが何を欲しがっているのか、察知するのが難しい。技術面でも、木材を扱うとはいえ、大工仕事と木工品を作る技術は異なる。強度などの安全性とデザインの兼ね合いなど、悩みや苦労もある。

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人気の木組みブロックは、「子どもさんが遊べるものは何かないかなと思って」と作られたそうだが、年配の方も購入されていくそう。これも、最初は針葉樹で作っていたが、角などが欠けやすく、広葉樹に替えた。お客さんの反応を見ながら、試行錯誤を続け、没になったものを含め、これまでに作ってきたのは数種類。「(木材を扱うのは)好きですね。時間忘れちゃうくらい。やっていると、楽しい」。

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優しさの伝わる木工品

まだまだ、アイディアはあるが、作品にできていないものもある。今後も、木工品の試行錯誤を続けていきたいと小舘さんは話す。「木工品は、木の肌触りが、優しいんですよね。優しさが伝わるというか、私自身が木に触っているのが好きなので」、冷たい時もありますけど、と冗談めかして、笑う。

 

手技工芸館の当番にいらっしゃった際は、お話を聞くと面白いはず。イベントへの参加も積極的で、工房には不在の際も多いため、もしオーダーなどのご相談をされたい場合は、まず手技工芸館へ。

木の優しい手触りに、アイディア満載の楽しい作品が待っている。

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取材日 INTERVIEW 2018.12.19 ※施設情報、入荷状況や価格は取材時のものです

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