村内最大規模の移築された古民家と農機具を見学する
三十五畳の座敷や囲炉裏のある居間などが無料見学できるほか、豆腐作りの道具や馬具、機織り機などの資料も展示された古民家。台所があり、貸しスペース(有料)としても利用可。天候により鍵を常時開けていない場合があり、その際は隣接する入浴施設「ふるさとの館」までお気軽に。
ふるさと創造館
九戸村大字伊保内16-91 0195-42-4001
9:00-16:00 http://www.vill.kunohe.iwate.jp/docs/208.html
ソウゾウカン
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取材日 INTERVIEW 2018.12.10 ※施設情報、入荷状況や価格は取材時のものです。
レンタルスペースとしても利用可能な、大正時代からの古民家
九戸村にある「ふるさと創造館」は、今から10年ほど前に、村内の歴史ある民家を移築した建物だ。戸田という地区に、大正時代に豪農によって建てられた直屋(すごや、長方形の形の民家)。
床面積は460平方メートル、屋根の高さは13メートル、面積は748平方メートルと村内で最大規模のもので、外から見ても圧巻だが、中に入ってもさらに驚く。囲炉裏のある居間や三十五畳程もある座敷は、箪笥などの道具や部屋の細工なども趣があり、思わず見惚れてしまう。土間には民具なども展示されており、昔の文化に触れ、地域住民が交流する場として整備されてきた。
通常は、見学施設として地域住民や観光客に開放されている。また、有料のレンタルスペースとしても借りることができる。地域団体の集まりや会議等に使われているほか、「何か面白いことをやってみたいという方がいれば、是非どうぞ」と、管理スタッフさんは、中を案内してくださった。
隣接する入浴・宿泊施設「ふるさとの館」のスタッフさんだ。他にも、パークゴルフ場とスキー場を併設しており、レストランもあるため、地元の人もよく訪れるスポットとなっている。
ふるさと創造館も、誰でも気軽に見学できるようになっているが、冬場や悪天候の際は鍵を閉めていることもある。その際は、気軽にふるさとの館まで、お声をかけて下さい、とのこと。レンタルスペースの使用料は、詳しくはhttp://www.vill.kunohe.iwate.jp/docs/208.htmlから。
例えば、座敷が8時間までは、1000円と、ちょっとした集まりには、使いやすい。冬場は暖房費が追加で200円~でかかるため、詳細はお問い合わせを。
昔の生活用具が、様々展示されている
中に入ると、土間と厩(うまや)だった場所。様々な民具が、展示されている。時折、昔の生活用具や民具などを研究している人から、問い合わせがあることもあるそうだ。
凍み豆腐づくりの道具一式。
機織り機(はたおりき)。ちなみに、スタッフさんのご親類の家から寄贈されたものらしい。後から知って、びっくりされたそうだ。
馬具も。かつて、九戸村を含む、周辺地域は、馬の名産地としても有名だった。
屋内の部屋は、地域の集まりなどでもちゃんと使える施設
展示スペースの廊下を挟んで、向かい側が1つ目の囲炉裏がある部屋。灯りや、柱、梁なども雰囲気がある。さらに、その奥には台所。現在も使えるように、改装されており、普通に煮炊きが可能だ。地域の会議でも、仲間内の集まりでも、ご飯を出せる。見学だけ、という古民家は多いが、内部がちゃんと使えるようになっているのは、すごい。
囲炉裏の方も、炭は利用者が準備しなければいけないが、実際に使えるようになっている。
その横には、小さめの和室の部屋。写真では、隠れているがここにも囲炉裏がある。
さらにその向こうにあるのが、35畳の座敷。下座敷から奥座敷まで、開け放っており、かつては冠婚葬祭なども行われた場所。懐かしい縁側もある。
他にも、和室や物置の部屋があり、住みたいくらい広い。
年に一度は、館のお祭りがあり、地元の人で賑わう。「本当は、もうちょっと活用したいんですけどね」。スタッフさんたちも、他施設の運営で普段は忙しい。パークゴルフ場などは地域内外から人気がある。「本当は、おばあちゃんの昔話したり、何か昔の手作り体験したり、妄想はあるんですけど」と笑う。
というわけで、取材の後に、実は、取材スタッフチームの別企画で、モニターツアーをやらせていただいた。雰囲気のある、よい空間。
懐かしい昔の風景が、残っている建物。
建物から見る景色も、のんびりと自然たくさんだ。のんびり古民家を見学して、日帰りでお風呂に入って、ご飯を食べてとゆっくりすることもできる。宿泊施設も手頃な価格からで、郷土料理を食べることもできるそうだ。
古民家は、全国各地でカフェになったり、シェアスペースになったりと、人気がある。とはいえ、しっかり現存している建物が、どこにでもあるわけでもない。もし、レンタルスペースとしても興味のある方は、是非お問い合わせを。
地元の方も、旅に来た人も、自分が昔の時代を知らなくても懐かしい気分になれる。
取材日 INTERVIEW 2018.12.10 ※施設情報、入荷状況や価格は取材時のものです。