毎日のごはんがちょっと楽しくなるカトラリー

熱で焼きつけて絵柄を描くウッドバーニングの手法で、木製カトラリー等を彩る作り手。口に入れても安心と、下描きなしでスラスラと描かれるイラストが贈り物にも人気。スプーンやフォーク、お皿、櫛などがある。
くづぼし
 
【作品が購入できる取扱先】
・サラダボウル・こずや(一戸町)
・ハンドメイド雑貨の委託販売店 chik chik (盛岡市)
・HandmadeShop AKIHA(長崎県)

 
問合せは、インスタグラムあるいは上記店舗から可
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取材日 INTERVIEW 2018.11.20 ※施設情報、入荷状況や価格は取材時のものです

​下記2枚、本人提供写真

オリジナルイラストをウッドバーニングで描く木製カトラリー

九戸村で活動をされている、「くづぼし」さん。

まるでペンで描いたようなイラストを、木製のスプーンやフォーク、お皿等のカトラリーに、ウッドバーニングという手法で焼きつけていく作品を製作されている。作品は、一戸町の産直「サラダボウル・こずや」や盛岡、他県でも販売している。「あんまり他の方と作品が被らないのもあると思いますが」とくづぼしさんは笑うが、可愛らしいと女性に人気の商品だ。メインはウッドバーニングの作品で、他にも雑貨やガーゼハンカチなども製作している。

作品の取扱店経由か、インスタグラムからオーダーも受けている。もし、記念に入れて欲しい文字などがある場合は、そのお願いもできる。ただ、オーダーは数週間程、時間がかかるので、すぐに誰かにプレゼントしたい、という場合は、取扱店で探す方がお勧め。

 

スプーンやフォークの中にも、それぞれ、いくつか種類がある。幼児用のものや、材質やサイズの違い。オーダーを受けるときは、お客さんの要望にあったカトラリー探しから始まる。

 

じかにお客さんと接するのは、オーダーの時のみだが、小さいお子さんのいるお母さんが多いという。家族や友だちへのプレゼントなど、人に渡すものが多いそうだ。ガーゼハンカチとセットでの、プレゼントも多い。逆に産直さんなどでは、年配の方のお客さんも多い。ご自身でも、お客さんの年齢層は幅広い方がいいと思って製作されているそう。だから、基本のイラストよりも、丸っこい子ども向けのイラストを描くシリーズもあれば、少し大人っぽいデザインにすることもある。

​下記3枚、本人提供写真

下描きなしの一発勝負で、電熱ペンでイラストを焼きつける

製作過程を見せていただくと、驚くほどシンプル。てっきり、丁寧に下絵を描いて、それをなぞって…と思っていたら、櫛以外は一発勝負でイラストも文字も描くのだそうだ。「口に入れるものなので、下描きはしない方いいと思って」。
 

 

使うのは、電熱ペン。中学校や日曜大工でも使う「はんだごて」のような機械で、それよりも絵を描きやすく、温度調整もできる。ついこの間までは普通のはんだごてや、ちょっと細めのはんだごてを工夫しながら使っていたそうだ。「やっぱりちゃんとしたのじゃなきゃ駄目だ、と思って変えました。遅いんですけど(笑)何百本もやった後で」。
電熱ペンを使って、木製の表面にイラストを「焼きつけていく」。だから、基本的には一発勝負だ。「焼く」のだから、濃淡はあるが、ペンや絵の具のように、すぐ消せるわけではない。「すごく集中しますね、特にオーダーの時は」。そもそも線を引くことすら、取材スタッフにはあやしい。

何てこと言っていたら、少しだけ、取材スタッフも体験。確かに、絵を描くようで、ゆっくりとペンをあてていけば、ちゃんと色もでる。でも、ぶれないように描くには、集中力が必要だ。

イラストは、描きながら、焼きつける感覚を確かめながら決めていく

木製のカトラリー自体は、くづぼしさんが、自分でいいなと思ったものを仕入れてくる。ウッドバーニングを始めたのも、自分が使っていいと思うものを作りたいという想いから始まっている。どんなスプーンやフォークがよいか、それも試行錯誤中だ。こだわって選んでいることもあり、作品のもとになるカトラリーや櫛そのものを手に入れることが難しいこともある。

 

カトラリーに限らず、木工品は丸みや曲線のある手触りの良さが、一般的にも好まれる。くづぼしさんは、その丸みを帯びた表面に、歪むことなく、イラストや文字を描く。作品を上から見ても、綺麗にイラストも文字も見える。本当に最初の頃は、ノートにいくつかデザイン案を描き、焼きつけていたそうだが、今は、考えながら描くそうだ。案が思い浮かばなくなると、昔のデザインを見直す。うまくいったデザインがあると、次はそれを少し変えて描く。「最初から全部が決まっているイラストは、ないと思います」。

「あまり難しいなと思ったことはないんですけど」と前置きがありつつ、電熱ペンを、素材にあてた時の焼け方でも、描き方を変えることがあるという。同じ木材でも、材質によって、焼きやすいものとそうでないものもある。濃淡のつき方も、様々だ。竹に焼きつけたこともあったが、濃淡がつかず、べたっとしたイラストになる。同じペン先を使っているはずなのに、全く違うものになる。平面ではない部分にちゃんと焼きつけるのも、気を遣うという。角度によっては、強く焼けすぎたり、文字は難しい。イラストの描き方によって、かえって全体のデザインを損ねてしまうものもある。「あれ、(説明してみると)結構、気を遣ってましたね」とくづぼしさんに笑って言われて、取材スタッフも吹き出した。

 

「ウッドバーニングのいいところは、納得いかないところがあれば、焼いて塗りつぶせるところ。間違いを間違いにさせない、みたいな(笑)」。イラストではほとんどないが、文字を間違って作品を駄目にすることはあるらしい。自分のペースで、自分がやりたいこととお客さんが希望することを両立させる。「細かいのが描けると、楽しいんですよ」。

​これは、取材時にイラスを悩まれていたスプーン。

できれば実用的なものを作りたかったんです。普段使えるもので、何か焼けるものがないかな、って思ったときに、スプーンが思い浮かんで。

くづぼしさんが、ウッドバーニングを始めたのは、ここ数年のこと。「もともと自分が使うものを、買うよりも作りたい、と思うことが多かったので」とものづくりが好きで、布小物を作ったり、レジンアクセサリーを製作して販売もしていた。一時期は、絵本作りもされていたそうだ。


そんな中で、ウッドバーニングにも興味を持ち始め、何か試しに描くのによいものがないかと探したのが、木製のスプーンだった。「ウッドバーニングって、絵画のように木の板に絵を描いていく作品とかもあるんですけど、できれば実用的なものを作りたかったんですよ。普段使えるもので、何か焼けるものがないかな、って思ったときに、スプーンが思い浮かんで」。もともと、金属のスプーンだと口当たりがよくないように感じていたこともあり、何かいい木製のスプーンがないかと探していた頃だった。試しにやってみたところ、描いているのが楽しく、もうちょっと作ってみようと思ったのが続いて、今も作り続けている。「自分が使いたい、と思ったところから、ずっと延長で作っている感じです」。カトラリーのセットが欲しいな、というリクエストがあり、そのうちフォークも始めた。


「もともと絵を描くことが好きなので、飽きずに続けてますね。ある程度作ると、作るのをやめちゃうものもあるんですけど、描くこと自体は、ずーっと続いているというか。何か他のことをしても、(原点に)立ち返ってやっているのは、絵を描くこと。今はそれがウッドバーニングという形で、続ているのかなと」。

色がないのが、ちょっと寂しいですけどね、と言い、櫛には少し色をつけていたこともあるという。けれど、今はシンプルなウッドバーニングだけのイラストに戻した。「(生活の中で)使うものって、使う方が毎日なり週に1回なり使うので、いいものじゃないと、ずっとは使ってもらえないじゃないですか。色を入れた時に、これはいいって言ってくれる人いるかな、と自分で考えて、うーん、これはないなと思って(笑)。たくさん作っていると、自分が作りたい方に走っていってしまうので、それは自分用にしました」。カトラリーと異なり、櫛は大人向けのイラストを意識しているそうだ。

 

逆にスプーンは、作品を並べる場所にもよるが、子供向けのデザインが多い。子供向けにいいね、と言われることも多い。最近、製作を始めたお皿も、スプーンやフォークとセットにしてもいいのでは、と思いついたものだ。「ギフトだったら、セットにして、名前を入れたり、記念プレートにしてもいいなって思って。思い描いているのはたくさんあるんですけど、追いつかなくて」と笑う。忙しい日々の中で、作り続けることが大変ではないのかと思ってしまうが、「焼くこと自体は、10分とかで終わるんですよ」という。寝る前や、家事の合間にすることが多い。「でも、結局1本じゃ終わらなくて、ついつい何本かやってしまいます」。

お客さんの反応を知りたいから、イベントにも出てみたい

楽しいのは、「思い描いているものが、ちゃんと描きだせたできたとき」。それと、「これいいかなと迷ったりしながら、ちょっと冒険して描いたものを、ちゃんと可愛いと思って買ってくれた時」だそうだ。自分が思っているのと、相手が思っているのが一緒になったときは、ああ、試してよかったなって気持ちになる。

 

今後は、イベントにも出店していきたい。「お客さんの反応がオーダーの時にしか、わからないので、イベントに出てみたいな、っていうのはありますね。それで、どういう作品に反応が多いか、リサーチの意味も込めてやりたいなぁと思って」。自分が使いたいと思ったものを作る、というのがくづぼしさんの原点だが、お客さんの要望にも、細かく気を遣い、勉強熱心。イラストの傾向もそうだが、商品そのもののバリエーションも、どんなものが欲しいのか、聞いてみたいそうだ。「そういうのは、人の話聞かないと、わからないので」。

 

まだまだ、広がっていく、くづぼしさんの世界。毎日使うもの、可愛いイラストに、ふっと暮らしの中で和む瞬間ができる。

​上記1枚、本人提供写真

取材日 INTERVIEW 2018.11.20 ※施設情報、入荷状況や価格は取材時のものです

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