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和柄生地や漆を使った大人のアクセサリー

漆や浴衣の和柄生地、天然石などを取り入れたデザインで、ペンダント、ブローチ、ピアスなど落ち着いた雰囲気のアクセサリーを製作している作り手。窓辺に吊るすサンキャッチャーも人気。

​めりこ
https://ameblo.jp/ninohemusume/
[取扱先] SQUARE、おぼない旅館、
     したてやさん、龍潭酒家、さかなや等
  • ブラックInstagramのアイコン

取材日 INTERVIEW 2018.12.13 ※施設情報、入荷状況や価格は取材時のものです

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素材を生かす漆、浴衣生地、天然石などのアクセサリー、サンキャッチャーetc.

漆器とはまた異なる質感を持つ、漆のアクセサリー。和柄の浴衣生地、涼やかな天然石。落ち着いた大人の雰囲気のデザインでアクセサリーを製作するのは、二戸市の作り手、めりこさん。制作だけではなく、漆のアクセサリーやサンキャッチャーの出張製作ワークショップも行っている。クラフトイベントの主催、自身も工房を持つスペースbranchの管理人も務める方だ。

作品は、二戸市内の各取扱店で手に入るほか、県内のクラフトイベントにも定期的に出店されている。

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右は、和柄のペンダント。

浴衣生地を樹脂にとじこめたもの。左が、漆のアクセサリー。乾いた漆の塗膜の欠片を樹脂にとじこめたもの。

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漆のアクセサリーのもとになる漆の塗膜。

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天然石のアクセサリーは、名前を知らない石ばかり。1つずつ、目で追うだけでも楽しい。

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サンキャッチャーは、窓辺に吊るし、太陽の光が屈折し、部屋の中に広がる光の反射を楽しむもの。製作ワークショップは、子どもも参加可能で、天然石を使ったシンプルなデザインは、大人の女性でも楽しめる。

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漆を濾した濾し紙や漆の塗膜を使って制作するアクセサリー

この日は、特別にbranchで漆のアクセサリーの製作工程を一部、見せていただくことに。


漆のアクセサリーを作り始めたのは、二戸の漆器工房、滴生舎さんの知人から相談されたことから。イベントの当日に何か持って帰ることのできる漆の体験を、と考えられたのが、漆のアクセサリーづくりワークショップだった。もともとめりこさんご自身も漆が好きで、塗りの体験などにも参加していた。とはいえ、漆の世界は伝統工芸品の職人の世界。「まさかこんな形で漆と関わることができるとは、感動しました」。

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土台となるのが、こちら。

漆から不純物を取り除くために濾す作業をする際、使用した濾し紙を乾燥させたもの。樹脂でかためると色のついた部分だけが残り、あとは透明になる。この土台作りが、一番時間がかかるところ。体験でも、土台は準備していく。

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そこに、漆の塗膜の欠片を、のせていく。
漆の職人さんが、漆がどのくらいの時間で固まるかを確かめる際に、できる塗膜。青や黄色などの色がついているものは、顔料や金属の粉末が混ざっており、ワークショップ用に用意してもらったものだそう。人気があるのは、色がついたものだが、漆にこだわる方は、漆本来の色を持った塗膜の欠片を選ぶことが多い。
欠片をのせ、樹脂で固める作業を何度か繰り返す。

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樹脂が固まれば、穴をあけてひもを通し、ペンダントの出来上がり。穴あけは失敗すると、樹脂が剥がれてしまうこともあるそうで、「ワークショップでは、お客さんがじーっと見てらっしゃるので、穴あけが一番緊張するかもしれないです」とめりこさんは笑う。

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浴衣生地のアクセサリーは、浴衣生地で服を仕立てる「したてやさん」からの縁で手に入れる。「私だけだったら、こんなにたくさんの生地を集められない、したてやさんに出会えたから作れてますね」。昔の浴衣生地は本当にオシャレだ。

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生地を樹脂で固めると、どうしても気泡が発生するため、それを取り除くのが制作では、難しいところ。「最初はボロボロでしたよ。気泡入りすぎで、見るも無残でした」と初期の頃を苦笑しながら振り返る。浴衣生地のアクセサリーは、同じ布でもどこを切り取るかによって、全く違うものになり、1つの布からいろんなものが出来上がるのが、楽しく、面白い。透明感があるせいか、ガラスかと思ってその材質に驚かれることもあるそうだ。

 

お客さんからの様々な反応をもらえるのは、やっぱり作り手として嬉しい。

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素材を生かす、体の負担にならず、動いても壊れないように頑丈に作る

アクセサリー製作を始めたのは、彫金を習い始めたことから。今も彫金は、時折、作品を作る。当時、手の込んだデザインをしていたところ、先生から「せっかく素材がいいのに、そういうふうにすると、素材が死ぬよね」と教わった。

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今、手掛けているものは、漆も浴衣生地も素材自体がすごくいいもの、その素材の良さを邪魔しないように仕上げるよう気を遣う。他にも心がけているのは、身体の負担にならないように、できるだけ軽く作ること。身につけて壊れることなく、動いても大丈夫なように頑丈に作ること。「強度チェックは割としてます。動き盛りのお子様方にも着けてみてもらって、壊れないかどうかチェックしてます」。

体への負担を気にする際は、めりこさんのヨガインストラクターというもう一つの顔が見える。二戸地域でヨガ教室を開催しており、地域ではヨガの先生、というイメージの方も多い。ものづくりをしていると、身体が凝り固まることもあり、ヨガで体を動かすとバランスが取れるそうだ。ヨガ教室に、アクセサリー制作にと、日々は忙しい。クラフトイベントの前は、かなり切羽詰まることも。

​上記1枚、本人提供写真

取材日 INTERVIEW 2018.11.20 ※施設情報、入荷状況や価格は取材時のものです

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目指すデザインは、身につけている人が美しくなるように

めりこさんの目指すデザインは、シンプルで、身につける人が主役になるもの。「アクセサリーが目立つんじゃなくて、身につけた人が、きらきらと綺麗に見えるようなデザインを心がけてます。アクセサリーが主じゃなくて、あくまで脇役で、身につけている人が美しくなるように」。置いた状態で綺麗に見えるアクセサリーではなく、人が身につけたときに、その人自体が輝くもの。全体を見たときに、必ずしもアクセサリーに気づいてもらわなくてもいい。

 

デザインのアイディアは「なんも関係ないことしているときに思いつきます(笑)。書き留めておかないと、忘れちゃうくらい」。普段から、デザインがあるものを見るのが好き。その蓄積があることと、デザインが思い浮かばないときは、この人に似あうアクセサリーを作ってみよう、と人の雰囲気を思い浮かべながらデザインを考える。「人が身に着けるものなので、人中心のアクセサリー作りですね」。

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今後は、もともと制作されていた彫金と今、製作しているアクセサリーを融合させていけたら、と考えている。軽さは妥協をしたくないので、軽さは追求しつつ、部分的に金属も使っていく。「金属の加工までできれば、本当に好きなデザインのものが作れるので、面白いかなと」。

素材を生かす、身につけて心地の良いアクセサリー。80歳のおばあちゃんが、購入されていくこともあるそう。いろんなストーリーが詰まった手仕事を、一度手にとってみては。

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取材日 INTERVIEW 2018.12.13 ※施設情報、入荷状況や価格は取材時のものです

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