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ステンドグラスの光から地域を見る

ランプやフォトフレーム・テラリウム等のインテリア品、風景や花・幾何学模様のパネル等を製作している工房。小物から地域の風景を切り取ったパネル作品まで、光の具合で変化する様が美しい。オーダーメイド製作や出張体験講座の依頼にも対応している。希望の場合は、下記よりまずはご相談を。
ステンドグラス工房 夢創
 
0195-23-5484(高屋 進・タカヤ ススム)

​ムソウ

取材日 INTERVIEW 2018.12.21(写真は本人提供あり) ※施設情報、入荷状況や価格は取材時のものです

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​(本人提供)

光の入り具合で、見え方が全然違うのが、ステンドグラスの魅力

「教室で教えている日の方がよいので」ということで、ご自宅の工房部屋に取材で伺った。二戸市内にある、ステンドグラス工房「夢創」の高屋進(タカヤ ススム)さんは、オーダーを受けて作品を作り、出張の体験講座等にも応じる。自宅の工房で行っている教室は、現在満員で、空きを待っている方がいるそうだ。

確かに、部屋中の作品を見ていると、空きを待つ気持ちがわかる。

 

一口に、ステンドグラス作品と言っても、作品は様々。

壁掛けや窓辺に置く小物。家の窓やドア、間仕切りなどにはめるパネルや衝立。ランプにテラリウム、フォトフレームやティッシュボックス。結婚式のウェルカムボードまで。本当に細かい小さなものから、運ぶのが大変な大きさのものまで、様々だ。取材日に見せていただいたのは、修復中だというランプシェード。ちなみに、これくらいの大きさをイチから作る場合、製作には、1か月以上はかかるそうだ。

「ステンドグラスっていうのは、光がいいんですよ。光の入り具合で、同じものなのに見え方が全然違うでしょ。それがステンドグラスの魅力ですね」。

ランプのように電気の光、昼間の太陽の光、光の差し込み方や光の強さ。それで見え方が変わってくる。一緒に取材を受けて下さった奥様は、「家の窓にはめたステンドグラスは夜も綺麗。ランプみたいな明かりもいいんだけど、月の光が差し込んでくるのが、本当に綺麗」。

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作品は平面から立体まで、様々

こちらは、二戸市の名所「男神岩・女神岩」。知っている人なら、見た瞬間、「あ!」と思うはず。見知ったはずの風景が、少し違うものに見える。立体作品と異なり、平面の作品はデザインをいろいろと考えることができるのが面白いという。

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ランプは、どれも幻想的。見ていると落ち着くような、柔らかな明かりだ。

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和を組み合わせたような作品も。

​(本人提供)

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今は少し減らしたそうだが、オーダーは人づてや、イベント等に出したときに頼まれる。オーダーを受けるときは、まず、相手から希望やイメージを聞く。それをもとに、進さんが図案をおこし、細かいところを詰めていく。相手のイメージを、色や絵柄にちゃんと落とし込んでいくのが大変だという。絵と違い、物理的な制約もある。ガラスならではの良さや風合いをうまく生かして、作り上げていく。

難しいのは、ガラスのカットや繋ぎ合わせ

作品と同じくらい並ぶのが、色のついたガラス。制作の過程は、図柄や模様を決め、それを紙の型に切り取る。既存の図案を使うこともあれば、オリジナルでイチから考えることもある。紙の型に合わせて、ガラスを削り、それを銅テープなどを使い、ハンダ付けで繋ぎ合わせる。「一番難しいのは、ガラスのカットかな」と進さん。滑らかに削らないと、隙間が多くできてしまう。その傍らで、奥様や教室の生徒さんは「カットしたガラスを合わせるのが難しいかなぁ」とのこと。隙間を埋めていくように繋いでいくが、あまりに隙間が多ければ、再度、削る。それを繰り返しながら、バラバラのガラスを繋いでいく。

一色のガラスもあれば、色の混ざったガラスも。混ざったガラスは、その混ざり具合が1枚1枚異なる。表と裏では、ガラスの色が違うものもある。多くは、海外から輸入されてきたもの。
製作をしていて面白いのは、バラバラだったものが繋がって、形が見えてくる頃。立体のものは特に、形が出来上がって来る実感がある。

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​(上記2枚本人提供)

この機械で、カットしたガラスを削る。

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体験は、「うまい下手関係なく、好きだというのが一番」

その日、取材の傍らでは、教室の生徒さんが製作中。もう何年も通われている方もいるそうだ。「自宅に作品を置いておくと、昼と夜とで光の入り具合で感じが変わるのがいいですよ」。作品の写真を見せていただくと、どれも素敵なものばかり。思わず、声をあげてしまうものばかり。
その日は、クリスマスのオーナメントを製作されていた。

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​(上記3枚本人提供)

工房での教室が満員なこともあり、近隣地域での出張講座などの活動もされている。

公民館での体験では、小学生高学年くらいの子から、大人まで。恒例になっている教室では、何度も参加したことがある人もおり、結構大きめの作品を作ることもある。初心者でも、しっかりと作品を作ることが出来るので、喜ばれるという。
「うまい下手関係なく、好きだというのが一番」。デザイン的な部分もあるけれど、今まで絵を描いたことがない人でも大丈夫だそう。

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​(上記2枚本人提供)

進さんが、ステンドグラスを始めたのは、もう15年以上も前のこと。もともと、趣味で絵画をされていた。退職後に、何か今までやったことはないものを、と探していたところ、偶然ステンドグラスにも興味を持った。

3年ほど、盛岡に通って習い、自宅で工房「夢創」を構え、欲しいという方にも作り始めるようになった。人に教えるようになったのは、10年くらい前から。以前は、二戸で行われる手仕事展のイベントにも出品していた。


一時期は体調を崩され、オーダーやイベントへの出品も控えていたそう。また、少しずつやっていければと今回、クラフトマップの取材はご承諾をいただいた。作品を1つ仕上げるにも、時間がかかる。けれど、その分、出来上がったものは、いつまでも眺めていたくなるような細工のものばかり。ステンドグラスのオーダーは、まずはご相談から。出張の体験講座も受付けているとのこと。

今は、またランプを作れないかと思案中だそう。頭の中で、デザインは出来上がっているそうだ。

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一生ものの、インテリア。日ごと、時間ごとに変わり、輝く光の世界を、日常の中で垣間見ることが出来る。

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​(本人提供)

取材日 INTERVIEW 2018.12.21 ※施設情報、入荷状況や価格は取材時のものです

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