top of page

夜光貝のアクセサリーとカラフルなTシャツをつくろう

昭和レトロで民宿のようなアットホームな宿。夜光貝を磨いてペンダントなどのアクセサリーを作る体験と鮮やかなぐるぐる模様のタイダイ染め体験ができる。体験のみでの利用も可能で日程は要相談。
大清水旅館
軽米町大字軽米8-26
0195-46-2703
【体験】夜光貝アクセサリーづくり
    貝を光るまで磨き、アクセサリーにできる
    1000円~ 所要時間:約1~2時間
    タイダイ染め
    Tシャツ等の布を紐で縛るなどして染め、模様を描く
    2000 円~ 所要時間:約2~3 時間
【人数】1 名から 
    ※3 日前までに要予約(日程は要相談)

オオシミズリョカン

 P ​

  • Twitter

取材日 INTERVIEW 2018.12.4 ※施設情報、入荷状況や価格は取材時のものです

ooshimizu01 (1280x961).jpg

夜光貝アクセサリー作りとタイダイ染め体験ができるアットホームな宿

軽米町にある大清水旅館さん。町の中心街にあるアットホームな、民宿のようなお宿だ。地域に他の宿泊施設が多くないこともあり、ビジネスから観光まで、お客さんは様々。この宿の中で夜光貝のアクセサリー作り体験とタイダイ染めの体験ができる。
宿泊者の方はもちろんだが、予約さえすれば、体験のみでの利用も可能だそうだ。

宿を経営されているのは、浩幸さんと彩子さんご夫婦。気さくなお人柄で、軽米町の情報はもちろん、隣接する八戸など周辺地域の観光情報やクラフトイベントの情報にもお詳しい。取材日には、夜光貝の体験をさせていただいた。始めたのは彩子さんだそうだが、貝をカットする関係もあり、教えて下さるのは浩幸さん。「うちはいっつもそんな感じだね」とお二人とも声を揃えて笑う。

ooshimizu02 (1280x961).jpg

屋久島の隣、口永良部島から届く夜光貝を、輝くまで磨いていく

ペンダント用にカッティングされた貝を、耐水ペーパーを使って、ひたすら綺麗になるまで磨く体験だ。夜光貝とは、大型の巻貝の一種で、屋久島以南の暖かい海域に生息する。磨くと非常に美しく、螺鈿細工やアクセサリーなどが製作されている。

 

岩手県にも縁のある貝で、中尊寺金色堂の柱の螺鈿細工として使われている。しかし、貝にお目に描かれるのは非常に珍しい。口永良部島の知り合いが、やってみたら?と送ってくれたのがきっかけで、加工方法は、現地で知り合った友人が、泊まり込みで教えに来てくれたそうだ。

ooshimizu03 (1280x961).jpg

これがもともとの夜光貝。

大きさや形には、おお!となるが、ごつごつしていて、アクセサリーのイメージからは遠い。

ooshimizu04 (1280x961).jpg

それを、磨くと真珠層が表れて、美しく輝く。

これが「一皮むけたやつ」と浩幸さんが出してくださったもの。さすがに丸ごとを最初の段階から耐水ペーパーで磨くわけではなく、機械である程度、加工をしてから磨くのだそうだ。

ooshimizu05 (1280x961).jpg
ooshimizu5.5 (1280x961).jpg

丸ごと磨いたものは、ランプシェードになる。

どれだけ磨けば、こんなに綺麗になるのか想像すると気が遠くなる程。
その美しさゆえに、機械のあまり発達していなかった古くから、工芸品として利用されてきた。ちなみに中身は、刺身などの食用になる。

ooshimizu06 (1280x961).jpg

こちらは、夜光貝ではなく、シャコ貝。

ooshimizu07 (1280x961).jpg

体験では、浩幸さんがペンダント用に加工したものを磨く。本当はもっとボコボコしているそうだ。この時点では、全体的な輝きはあまりなく、緑色の模様も、ぼんやりとしたままだ。

 

まずは、好きな模様を選ぶところから。どうしようかな…と取材スタッフ悩んでいると、これかな、いや好みってあるんだから。これも面白いよ、ああ、蛍っぽいね。二戸だから蛍っぽいのにしようか。はきはきとした彩子さんと淡々と話す浩幸さんの掛け合いは、選んでいる間も面白くて、ついつい取材スタッフ、時折、吹き出してしまう。初心者にはさっぱりなのだが、お二人の頭の中には、磨けばどう光るか、どう模様が出てくると面白いかが広がっている。「ま、でも、やってみないとわからないかな!」と彩子さんに背中を押されて、何とか選び終えた。

ooshimizu08 (1280x961).jpg

選んだら、水で濡らしながら小さな耐水ペーパーを使ってひたすら磨く作業がスタート。全体的に、滑らかになるように磨いていく。

とにかく浩幸さんと彩子さんに教えてもらうがままに、ひたすら磨く。日頃のストレスがコツコツとした集中作業で発散できるという方には、お勧めの作業。「あんまり一生懸命やると薄くなるよ、ものすごく」と途中で浩幸さんに笑われて、ドキリと手が止まり、やや力を抜きつつ再開。

ooshimizu09 (1280x961).jpg
ooshimizu9.5 (1280x961).jpg

少し磨けてきたところで、もう少し目の細かい種類の耐水ペーパーに替えて、また磨く。途中、点検もしていただきながら、磨いている間もお二人の話を聞いていると飽きることがない。

ooshimizu10 (1280x961).jpg
ooshimizu10.5 (1280x961).jpg

「布生地を縛って(Tie)染められた(Dye)」染め物は、予想できない色が面白い

彩子さんに見せていただいたのは、もう一つの体験、カラフルで個性的なタイダイ染め。名前の通りで、「布生地を縛って(Tie)染められた(Dye)」染め物のことを指すそうだ。布の縛り方や染め方で、様々な模様ができあがる。

ooshimizu11 (1280x961).jpg

タイダイ染めは、作業としてはシンプルだそうだが、デザインを考えたり、色を入れたり、定着させたり、色止めをしたり乾かしたりと、時間が少しかかるため、所要時間は2~3時間。宿泊する方は問題ないが、体験だけをする場合は、少しご相談。色を定着させている間に、夜光貝体験をしていても、ちょうどよい時間になるそう。体験料金は染めるもののサイズによって変わるが、普通のTシャツなら、2000~3000円程度。染めたいものを持ち込んでもOKだそうで、その場合の体験料はご相談。

ooshimizu12 (961x1280).jpg

デザインと色の組み合わせで迷う人も多いそう。「子どもの方が早い。ぐるぐる巻いて染めるって決めたら、これでもかってくらいぐるぐる巻いて輪ゴムで結んで、色もじゃっじゃっじゃって入れて、できた!って。そういう方がいいのができるんだよ」と彩子さんは笑う。浩幸さんも「無計画なのが一番すごくて。思いきってやっているから」。「大人の方が欲張るからね」という彩子さんは、頼まれていた「さらし」を染めるのに、計画していたものと全く違う染め上がりになってしまい、ちょうどやり直し中だという。

カラフルな色彩だが、体験教室などに集まるのは年配の方も多い。公民館などで出張体験に応じたこともあるそうだ。

ooshimizu13 (961x1280).jpg

見せていただいたTシャツに多かったのは、ひまわり柄。お隣の八戸市にある施設「山の楽校」は、毎年200万本が咲き誇るひまわり畑で有名。そこでひまわり柄を作って販売してみないか?と声をかけられたのがきっかけで製作、イベントでのブース販売を毎年するようになったそうだ。お客さんにも、ひまわり柄は人気だという。

ooshimizu14 (961x1280).jpg
ooshimizu15 (961x1280).jpg

イルカ、猫、かんざし、と夜光貝は様々な形にカットができる

夜光貝は、様々な形に加工ができる。猫やイルカなどの小さな置物。細長いものは、かんざしのように髪飾りにできる。見ていると、ちょっとうっとりするくらい。

ooshimizu16 (1280x961).jpg

これは猫猫猫。
宿でお土産として購入していくこともできるそうなので、気になる方はお声をかけてみて。

ooshimizu17 (1280x961).jpg

山の楽校に出店するときは、タイダイ染めのTシャツ、夜光貝のアクセサリーなどを出すほか、浩幸さんの写真もポストカードとして販売されている。宿泊業の他に、カメラマンとしてのお仕事もされている。

宿のある軽米町は、数年前からスポーツ少年漫画の聖地としても有名なところ。聖地巡りに関東からだけではなく、海外からも観光客がやってくる。彩子さんは、英語が堪能ということもあって、台湾などアジア圏からのお客さんも多い。

ooshimizu18 (1280x961).jpg

等と色々なお話を伺ったところで、ようやくピカピカとなってきたので、紐を通してペンダントの出来上がり。だいたい1時間ほど。原料自体がよいもので、カットはしてくださるので、初めての方でも本格的なものができるのが嬉しい。

ooshimizu20 (1280x961).jpg

北国で、ちょっと珍しい南国のような体験ができる場所。軽米町や周辺地域のいろんなお話が聞ける宿。もちろん地域を歩いて回るのも楽しいけれど、宿の中でも心残る体験ができる。

取材日 INTERVIEW 2018.12.4 ※施設情報、入荷状況や価格は取材時のものです

bottom of page